まだ見ぬ音の波に

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かしわ「みりん」《歌詞考察》 残された”みりん”から繋がる話

 

9月発売のアルバム『3人でかしわ』から、

リード曲の「みりん」のPVがリリースされていました。

 

 

youtu.be

 

かしわ「みりん」。

 

いやあ。とても心を揺さぶられたんですよね。

 

まず出だしのコーラスから引き込まれ、

HOOKの終わりと共に、ビートが鳴り始める。

 

そして、リズムを取って歌われる哀愁漂うバース部分へと。

 

なぜ表題が「みりん」なのかが隠されたリリックに、

その歌詞の世界観を表現したPV。

 

ぜひとも字幕をオンにして、

リリックを読みながら聴いてほしい。

 

そんな一曲となっています。

 

もう一度、下記にリンクを。

 

youtu.be

 

それでは、

今回は「みりん」の歌詞の意味を考察して行きたいと思います。

 

 

曲の全体像

 

表題は「みりん」。

 

このタイトルからどんな話が展開していくのだろうと、

そして、どんな曲になるのだろうと、思いを巡らせながら曲を再生しました。

 

全体像としては、

1バース目は、彼女と出会ってから、別れる前までの話。

2バース目は、彼女と別れた後の話。

そして、その間にHOOKが挟まります。

 

それでは、各バースを見ていきましょう。 

 

1バース目は、彼女と出会ってから、別れる前までの話

 

一人暮らしを四年で終え

彼女とマンションで住み始めた。

新しいお母さんができたみたいになってしまってるところもあって。

仕事から帰ると飯があって

風呂も沸いててよくできた彼女だ。

幸せな日々は案外さ慣れてくると当たり前になるものだ。

彼女と暮らして五年が経った。

結婚というものに興味がなかった。

というより正直な話、

なんか怖くて踏み出せなかった。

互い悩んだあげく

男として見られないようになってたんだって

雑談は徐々に別れ話へと変わっていくのでした。

かしわ「みりん」

作詞:かしわ

 

ラップのようでありつつ、

流れていくような歌のメロディがとても印象的。

 

”彼女と暮らして五年が経った。”というところは、

1人暮らしから数えて5年なので、同棲は1年ほどでしょうか。

 

仕事から帰るとご飯があって、風呂も沸いてる。

なんだか新しいお母さんができたみたいだと。

 

そして、日々を過ごすごとに、それが当たり前になっていってしまった。

 

対する彼女の方は、男として見れないようになってた

 

お互いがお互いを異性として見れなくなり、

幸せな時間であったはずの雑談が、別れ話へと変わっていく。

 

1回目のサビ

 

いただきます。ごちそうさまでした。

机の上

お皿は僕が片付けるから。

いただきます。ごちそうさまでした。

思い出して

味が足りないのはきっとみりんのせい。

かしわ「みりん」

作詞:かしわ

 

”味が足りないのはきっとみりんのせい。”

 

この部分を解釈してみると、

 

料理をしてみても、何か味が足らないんだよなあ。

使い方がわからないから、味の違いもわからないけれど、

みりんが入っていないせいなのかも。

彼女の作った料理はとてもおいしくて、自分ではうまくできない。

 

といったように、

今まで料理をしてくれた彼女へのありがたみを、感じている部分になるのかなと、最初は思いました。

 

しかし、ここの部分の話って、

ただ単に料理の話だけではなく、

日常の彩りのことを言っているように思うんですよね。

 

日々の味が足らないと思うのは、あなたがいないから。

 

2バース目は、彼女と別れた後の話

 

彼女が出てって二ヶ月が過ぎた

なんだか元に戻ったみたいだ

そういえば今日までは

あぁ全てがそのままだ

少しはまともな生活をおくろうとして

あの子の残したものを捨てて見たけれどもさ

ふとした時に忘れ物を見つけたり

ひとりになった途端にまた

Tシャツがシワだらけになった

どうやって洗濯してんだっけな

だらしなさだけ浮き出る部屋

思い出の数が多ければ

寂しさも増えるものなのさ

ひとりじゃ使い方わからないし

残りのみりんを流した。

かしわ「みりん」

作詞:かしわ

 

PVに映る部屋の散らかり具合を見ていると、

彼女が今まで片付けてくれていたんだなと、最初は思いましたが、

 

”そういえば今日までは

あぁ全てがそのままだ”

 

というリリックからは、

彼女がいなくなった寂しさから、

なにもする気が起きなくなってしまった心情が伺えるんですよね。

 

で、このリリックからは、もうひとつ思うことがあります。

 

もしかすると、

彼女の帰りを待ってたんじゃないかなあって、

 

だから、今日まですべてをそのままにしてた。

 

でもそのままでは、なにも変わらないよなって思って、

物を捨てはじめることにした。

 

 

”思い出の数が多ければ

寂しさも増えるものなのさ”

 

部屋を片付けている中で、色々な思い出が頭に浮かんできて、

それに耐えながらも片付け続ける。

 

そして、その片付けの中で、

使い方のわからないみりんに目が行く。

 

 

”ひとりじゃ使い方わからないし

残りのみりんを流した。”

 

このリリックからは、

 

もう引きずるのはやめよう。

前に進もう。

 

そういった思いが、強く表れているように思います。

 

2回目のサビ

 

いただきます。ごちそうさまでした。

机の上

お皿は僕が片付けるから。

いただきます。ごちそうさまでした。

思い出して

味が足りないのはきっとみりんのせい。

かしわ「みりん」

作詞:かしわ

 

1回目のサビと、歌詞の内容はなんら変わっていないんですよね。

 

なのに、

1回目では、なんとも思わなかった、

 

”お皿は僕が片付けるから。”

というところに意味を感じる。

 

料理は出来ないんだけれど、

お皿は僕が片付けるからさ。

 

戻ってきてくれないか。って。

 

2バース目の、

”そういえば今日までは

あぁ全てがそのままだ”

というリリックに繋がっているように思います。

 

続く歌詞の違うサビ

 

いただきます。ごちそうさまでした。

日々は過ぎて

あの子も誰かと出会えるから

いただきます。ごちそうさまでした。

つぶやいて。

味が足りないのは多分僕のせい。

かしわ「みりん」

作詞:かしわ

 

”あの子も誰かと出会えるから”

と彼女の幸せを願いながら

 

”味が足りないのは多分僕のせい。”

と歌う。

 

別れてしまったのは、彼女のせいって思ってたのか、

それとも、お互いが悪いって思ってたのか、

 

別れた直後にどう思っていたのかわからないのですが、 

 

ただ一つ感じることは、

 

「日々の味が足らなかったのは、僕のせいだ。」と。

悪かったのは、自分だよ。」って。

 

今だからこそ伝えたい、

素直な気持ちが表れているように感じます。

 

 

「みりん」という曲を通して

 

曲の内容を想像することが難しいワード「みりん」を表題にし、表現する。

 

寂しい曲になりますが、曲を聴く前に「どんな曲になるのだろう」という好奇心を掻き立てられた一曲でした。

 

そして、今回の曲をより引き立てているように思うのが、かしわのフロー。

 

HOOKももちろんですが、バース部分の音を上げる歌い方にもグッときましたね。

 

 

毎日巡ってくる日常なんてのは、当たり前ではなくて、

それがなくなったときに、後悔しても遅いんだよ。

 

そんな思いが、この曲に込められているように感じました。

 

 

以上で、考察を終えたいと思います。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。 

 

それでは。(^^)/