まだ見ぬ音の波に

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泉まくら「思い出の昼下がり」《歌詞の考察》儚く切ない思い出と日常とその先。

 

 

 

 

泉まくらのアルバム『as usual』に収録されている「思い出の昼下がり」。

 

穏やかな昼下がりに、あの日の思い出を回想していく。

 

ぼんやりと思い出されているようで、様々な心情を感じるんですよね。

 

どうしてだろう。なんでだろうが積み重なって、

答えを探し続ける様子が描き出されているように思います。

 

 

歌詞を読んでいると、印象的なところが多かったので、

今回は、泉まくら「思い出の昼下がり」の歌詞の考察を行っていきたいと思います。

 

 

歌詞の全文はこちらです。

www.uta-net.com

 

 

それでは、始めて行きましょう!!

 

 

1バース目 続く毎日と、思い出

 

元栓締め忘れた夜

君を消してしまいたくなる

思い出はいつもキレイで困る

とはいえ日常をこなす

何も知らない人には

最近綺麗になったなんていわれたりもするから

案外平気なんかな

ほっといてほしいこと

言われたくないことまで

なんでも言葉にして答えが必要だと

思い込んでた

朝陽さす ベランダでタバコ吸う

君が私に気づく時

またひとつ 恋してた毎日あたらしく

 

泉まくら「思い出の昼下がり」

作詞:泉まくら

 

”元栓閉め忘れた夜”

 

「思い出の昼下がり」は、この言葉から始まります。

 

最初に聴いた時に、

”元栓”って何だろうって⁇って、ずっと引っかかってました。

 

なにかの元栓を閉め忘れただけなのか、それとも何か意味があるのか。

 

長らく考えた末に、

この部分が後ろの歌詞に続くと感じたので、一旦飛ばして次に行こうと思います。

 

 

”君を消してしまいたくなる”

”思い出はいつもキレイで困る

とはいえ日常をこなす”

 

上記の歌詞の解釈 

頭をよぎる思い出は、どれも幸せなことばかり。

でも、今は同じような幸せ事はないけれど、日常を続けないといけない。

どうしても今と比べちゃうから、もう思い出したくないんだ。

だから、そんな記憶を消したくなる。

 

わたしはこのように受け取りました。

本当は忘れたくないんだけれど、思い出すのが辛いから消し去りたい。

 

 

で、ここでさきほどの”元栓閉め忘れた夜”に戻ってみます。

 

”元栓”というのは、閉じたり開けたりすることができるので、

”制御”のことではないかなあと思いました。

 

”元栓の閉め忘れ”なので、

制御し忘れた。止めとけばよかった。

 

つまり、

”なにか”があった話を思い出しながら、

「あそこで止めとけばよかった。」と悔やんでいるように思います。

 

ここでは、なにがあったのかはわからないのですが、

思い出を忘れたいくらいのことが、”元栓の閉め忘れ”をきっかけで起きた。

わたしは、そのように感じたんですよね。

 

この部分は、後ほど繋がるのですが、

一旦この話は置いておき、次の歌詞に行きます。

 

 

”何も知らない人には

最近綺麗になったなんていわれたりもするから

案外平気なんかな”

”ほっといてほしいこと

言われたくないことまで”

 

落ち込んでいるはずだし、元気がないはずなんですよね。

なんとか惰性で日常をこなしているのだから。

 

なのに、周りからは「綺麗になったね」って言われる。

 

自分が思っているよりも、周りはその変化を感じ取っていないから、

「意外とそこまでダメージを受けてないのかもなあ」って思っているところなのですが、

 

ここの部分って、

「ああ、そうなんだな~」というように感情が無になっているままなのか、

それとも、

「案外平気なのかもな~」という、ささやかな自分への励ましをしているのかっていうところで迷いました。

 

 

迷いながら、このあとに続く歌詞を見ていくと、

 

”ほっといてほしいこと 言われたくないことまで”という歌詞に続きます。

本来この部分は、次の話の内容なのですが、

この「綺麗になったね」という話にも、掛かっているのではないかなと思いました。

 

 

普通だったら嬉しいけれど、

今はそんなこと言われたくないし、ほっといてくれよ。と。

 

 

なので、最終的な解釈としては、

 

最初は、感情は無だったけれど、少し励みになった。

でも今はそんなこと言われたくないや。

 

っていう感情の移り変わりを、この部分に感じました。

 

 

”ほっといてほしいこと

言われたくないことまで

なんでも言葉にして答えが必要だと

思い込んでた”

 

ここでは、”元栓締め忘れた夜”に続く、

なにかがあったことを感じるんですよね。

 

ほっといてほしいこと、言われたくないこと、

それらすべてを言葉にして、本当に思っていることを聞いた。

 

相手から答えを聞く、

または、2人で答えを見つけることが必要だと思い込んでいた。

 

でも、その答えを聞く過程で、なにかが起きた。

答えに何かがあったのか、

それとも、それを求めるときになにかがあったのか、

その時になにかがなくても、あとあとになってなにかが起きていたことに気づいたのか。

 

という感じにわたしは捉えたんですよね。

 

 

この話しは、後ほどまた繋がるので、

一旦置いておき、次の歌詞に行きます。

 

 

”朝陽さす ベランダでタバコ吸う

君が私に気づく時

またひとつ 恋してた毎日あたらしく”

 

朝が来て、カーテンを開けて、

その日の一本目をベランダで吸う。

 

2人ともすでに目が覚めているのか、自分だけ起きてタバコを吸っているのか、

それとも、自分が起きた時にタバコを吸っている姿が見えたのか、といったことが考えられますが、

 

どの描写に至っても、

 

毎日あたらしく恋をしていた。

 

来る日も。来る日も。またひとつ。またひとつ。

 

朝に吸う一本目のタバコのように。

毎日昇る朝日のように。

 

 

以上が、1バース目の考察となります。

続きまして、サビの部分です。

 

 

サビ 日常と幸せと今後

 

君とだから出来たいびきかいて昼寝

君とだから行けた幸せのてっぺんまで

今日は君が言いかけたさよならを噛みしめてた

愛を知ったまま生きてくと決めた

 

泉まくら「思い出の昼下がり」

作詞:泉まくら

 

”君とだから行けた幸せのてっぺんまで”

 

個人的に印象的な一節ですね。

 

君とだったから、飾らずにありのままの姿を見せることが出来て、

君とだったから、今までで一番幸せを感じていた。

 

 

”今日は君が言いかけたさよならを噛みしめてた

愛を知ったまま生きてくと決めた”

 

”今日は君が言いかけたさよならを噛みしめてた”というところでは、

悔やみや自分に対する怒り、哀しみなど、色々な感情を感じます。

 

そして、

バース部分では”君を消してしまいたくなる”と言いつつも、

”愛を知ったまま生きていくと決めた”と言う。

 

 

 

ここでは、思い出を忘れないように生きるというよりかは、

今までの思い出の中で知ったこと。もらったこと。愛情。

それらを持ったまま生きる。という思いを感じます。

 

つまり、

”愛を知ったまま生きてく”というのは、

 

あの時のことを感謝しながら生きていく。

 

というようになるのではないかなと思いました。

 

 

2バース目 悔やみと、その思いの先

 

2バース目の歌詞から引用です。 

 

日当たりだけはいい狭い部屋

絡まった毛糸根気よくほどく

君を邪魔して遊んだ昼下がり

ひとりになりハートが宙ぶらりん

ほっといてよ 望み通りアローン

自分の勝手さたどる

笑ってくれるうちはセーフなんて

乱暴だったごめん

本読んでもドラマ見ても

チラッと見た君と必ず目が合う

君も同じように恋してたんかな

あの小節の下巻は

君がもってっちゃったけど

きっとハッピーエンドしかないだろう

愛された日々に自身が湧く

この湿った心もじきに乾く

 

泉まくら「思い出の昼下がり」

作詞:泉まくら

 

 

”日当たりだけはいい狭い部屋”

 

ひとりになって感じることを表しているように感じます。

 

ただ明るいだけで、彩りのない空間。

逆にこの明るさは、今の私には鬱陶しいぐらいだなあと。

 

 

”絡まった毛糸根気よくほどく”

 

最初この部分は、なにかを作ろうとしていた時の描写に感じたのですが、

今の心境を表しているようにも思うんですよね。

 

色んなことが頭によぎってぐるぐる絡まって、もう考えすぎてわからなくなった。

 

なので、

考えることを止めるために絡まった糸をほどこうとしているか、

自分の中の答えを見つけるために、絡まった糸をほどき整理しようとしているのか、というところで迷ったのですが、

 

どちらにしても、自分の気持ちをどうにかしようという心の内を感じます。

 

 

”ほっといてよ 望み通りアローン

自分の勝手さたどる

笑ってくれるうちはセーフなんて

乱暴だったごめん”

 

”元栓閉め忘れた夜”から繋がり、

”なんでも言葉にして答えが必要だと思い込んでた”という話の続きのように感じます。

 

さきほど、

答えに何かがあったのか、それとも、それを求めるときになにかがあったのか、

その時になにかがなくても、あとあとになってなにかが起きていたことに気づいたのか。

 

といったお話をしましたが、

”笑ってくれるうちはセーフなんて”というところからは、

最初はなにかが起きていたのに、起きていないように感じていたことが窺えます。

 

なので、わたしはこの部分の歌詞を読んで、

その時になにかがなかったけれど、あとあとなにかが起きていたことに気づいた。のではないかなと思いました。

 

 

”本読んでもドラマ見ても

チラッと見た君と必ず目が合う

君も同じように恋してたんかな”

 

1バース目の末にある、

”またひとつ 恋してた毎日あたらしく”という歌詞に続くところだと思います。

 

ただ、

ここでは”君も同じように恋してたんかな”という不確かな文章になっているんですよね。

 

今までは、お互いがお互いに恋をしていたように感じていたのに、

手前の歌詞において、あとあとなにかが起きていたことに気づいた。ので、

 

そもそも、君の気持ちというのも、

本当のところはどうだったんだろう⁇と考えを巡らしている心情が窺えます。

 

 

”あの小節の下巻は

君がもってっちゃったけど

きっとハッピーエンドしかないだろう”

 

ここの小節の下巻と言うのは、

本来は自分と共有するはずだった時間のことを言っているように思います。

 

つまり、

本当は自分とのハッピーエンドを願いたかった。けれどもそれはもう叶わない。 

でも、感謝の気持ちがあるから、あなたは幸せになってね。と。

 

この曲で一番印象的なところですね。

とても儚く切ないなあと思いました。

 

 

”愛された日々に自身が湧く

この湿った心もじきに乾く”

 

湿った心もじきに乾く。

降り続いた雨も、いずれ止む。

 

必ず心が晴れる日が来る。それまで待とう。と。

 

 

そして、

”愛された日々に自身が湧く”というのは、

サビの”愛を知ったまま生きてく”というところに繋がるのではないかなあと思いました。

 

あの日々があったからこそ、今また一歩を踏み出すことが出来るんだ。

 

 

最後のこの歌詞からは、

立ち上がって前を向こうとする姿をとても感じました。

 

 

おわりに

 

歌詞の内容ももちろんそうですが、

曲の雰囲気からも”前向きさ”というのをとても感じた一曲でした。

 

曲全体が落ち着いていて、非常に心地の良いトラックなので、

ちょっとひと休みしているときにも聴きたい一曲だなあと思いますね。

 

以上で歌詞の考察を終えたいと思います。 

 

 

それでは(^^)/